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2008年05月22日

福田首相 「共に歩む」アジア・太平洋目指す 外交演説

福田康夫首相は22日、東京都内のホテルで開催された国際交流会議「アジアの未来」で「太平洋が『内海』となる日へ」と題して演説した。
30年後に太平洋を人やモノが自由に行き交う「内海」へと発展させる考えを強調した。
父・赳夫首相がマニラで打ち出した「福田ドクトリン」(1977年)が約30年前だったことを意識し、アジア・太平洋諸国に「共に歩む」30年後の姿を示し、政権の主要な外交理念の一つとして打ち出した。
5月22日20時2分配信 毎日新聞

 

首相は「多様なアジア・太平洋、世界に自らを開いていく」ことが、地域の発展に必要との認識を示し、「開放」がキーワードになると指摘。そのうえで、「(日本は)太平洋が内海となるような大きな成長の動きの中で、安定・発展の中核を目指す」と宣言した。

また、日本が取り組む具体策として「東南アジア諸国連合(ASEAN)共同体実現支持」や「日米同盟の強化」「平和協力国家」「知的・世代的交流強化」「気候変動への取り組み」を「五つの約束」として提示。

今後30年間を「アジア格差解消の30年」と位置付け、ASEAN内の地域格差是正に尽くすとした。大規模災害や疾病で各国が相互協力する「アジア防災・防疫ネットワーク」の構築も提唱した。【古本陽荘】

福田首相の演説「太平洋が『内海』となる日へ」の要旨は次の通り。

 アジアの行く末を太平洋というプリズムを通して考えたい。今から30年先、太平洋を「内海」とする国々がネットワークを形成しつつ発展するアジアの姿が思い描ける。キーワードは開放だ。日本自身が開かれた多様性に生きることを原点とし、無限の可能性を求めたい。

 ロシアが日本との関係を深くし、アジア、太平洋と結び合うと一段と成長の機会が出てくる。インドもアジアの未来を支える柱になる。経済連携を進め、域内分業や生産や流通のネットワークを考えるべきだ。

 5項目の約束をする。第一は共同体実現に向けたASEANの努力を支持する。ASEAN担当大使を置き、代表部も設ける。これからの30年を「アジア格差解消の30年」と宣言する。第二は日米同盟をアジア・太平洋地域の公共財として強化する。第三は日本は「平和協力国家」として汗をかく。アジアの緊急援助機関同士の「アジア防災・防疫ネットワーク」を築き、防災協力外交を追求する。第四は若者の交流に力を入れる。第五は気候変動と闘う。ポスト京都の枠組みに早く合意できるよう努力する。

 透明で民主的な法の支配に基づく統治の仕組みを確立できていないと社会の混乱を吸収できない。アジア・太平洋の国々が問題にぶつかった時、日本は経験を語り合える仲間のように思える国でありたい。海を媒介として一つのネットワークとなるアジア・太平洋で、そこに生きる人たちとの間に、心と心の信頼を通い合わせながら「共に歩む」絆(きずな)を作っていきたい。
 

投稿者 首相の晩餐マスター : 2008年05月22日 14:18

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