稲尾さんの事務所によると、稲尾さんは10月下旬に手にしびれを感じ、30日に1週間の予定で福岡市内の病院に検査入院した。稲尾さん自身もこれまで腫瘍などを指摘されたことはなく「一週間で出てくるから」と周囲に話していた。顔色もよく病室でも元気に過ごしていた。しかし、今月12日夕方に容体が急変して危篤状態に。最期は妻の律子さん（74）や4人の娘と孫たちに見取られたという。

近年、稲尾さんはテレビやスポーツ紙の野球解説だけにとどまらず、全国での講演や野球教室、情報番組への出演など幅広く活動していた。先月14日、札幌ドームで行われたパ・リーグクライマックスシリーズ第2ステージ第2戦（日本ハム対ロッテ）のテレビ解説が最後の仕事になった。
11月13日15時4分配信 毎日新聞